H-IIAロケットを語る。
H-IIAロケットとは
H-IIAロケットは、日本の打ち上げロケットである。
JAXAは、正式にはH-IIAロケットであるが、報道では「H2Aロケット」と表記される。
H-IIロケットの技術を引き継いで開発された。
H-IIAロケットの形式
H-IIAロケットは、ミッションに応じて推進力が最適になるように、固体ロケットブースタ(SRB-A)や固体補助ロケット(SSB)を組み替えて使用する。
組み替えによって、H-IIAロケットの形式には4つのバリエーションがある。
| 形式 | SRB-Aの装備数 | SSBの装備数 | GTOへの打ち上げ能力 |
| H2A202 | 2基 | 0基 | 4.1トン |
| H2A2022 | 2基 | 2基 | 4.5トン |
| H2A2024 | 2基 | 4基 | 5.0トン |
| H2A204 | 4基 | 0基 | 6.0トン |
H2A202
H2A202は、H-IIAロケットの基本バリエーションである。
SRB-Aを2基のみ装備し、SSBは使用しない。
1号機、4号機、10号機、15号機の打ち上げに利用された。
| 号機 | 打ち上げ日 | ペイロード |
| 1号機 | 2001/8/29 | レーザ測距装置LRE H-IIAロケット性能確認用ペイロード2型VEP-2 |
| 4号機 | 2002/12/14 | 環境観測技術衛星みどりII(ADEOS-II) 小型実証衛星マイクロラブサット1号機 その他 |
| 10号機 | 2006/9/11 | 情報収集衛星 |
| 15号機 | 2009/1/23 | 温室効果ガス観測技術衛星いぶき(GOSAT) |
H2A2022
H2A2022は、H-IIAロケットH2A202にSSB2基を追加したバリエーションである。
7号機、8号機、13号機の打ち上げに利用された。
| 号機 | 打ち上げ日 | ペイロード |
| 7号機 | 2005/2/26 | 運輸多目的衛星ひまわり6号(MTSAT-1R) |
| 8号機 | 2006/1/24 | 陸域観測技術衛星だいち(ALOS) |
| 13号機 | 2007/9/14 | 月探査機かぐや(SELENE) |
H2A2024
H2A2024は、H-IIAロケットH2A202にSSB4基を追加したバリエーションである。
2号機、3号機、5号機、6号機、9号機、12号機、14号機の打ち上げに利用された。
このうち、6号機は打ち上げ後、SRB-Aの1本が分離できず失敗した。
H-IIAロケットの計15回の打ち上げの中で、H2A2024は最も多く利用されたバージョンである。
| 号機 | 打ち上げ日 | ペイロード |
| 2号機 | 2002/2/4 | 民生部品・コンポーネント実証ミッションつばさ(MDS-1) その他 |
| 3号機 | 2002/9/10 | データ中継技術衛星こだま(DRTS) 次世代型無人宇宙実験システムUSERS |
| 5号機 | 2003/3/28 | 情報収集衛星 |
| 6号機 | 2003/11/29 | 情報収集衛星(失敗) |
| 9号機 | 2006/2/18 | 運輸多目的衛星ひまわり7号(MTSAT-2) |
| 12号機 | 2007/2/24 | 情報収集衛星レーダ2号機 光学3号機実証衛星 |
| 14号機 | 2008/2/23 | 超高速インターネット衛星きずな(WINDS) |
H2A204
H2A204は、SRB-Aを4基装備したバリエーションである。
SSBは使用しない。
11号機の打ち上げに利用された。
| 号機 | 打ち上げ日 | ペイロード |
| 11号機 | 2006/12/18 | 技術試験衛星VIII型きく8号(ETS-VIII) |
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参考文献・サイト
JAXA:H-IIAロケット
三菱重工:H-llA LAUNCH SERVICES
2009/01/31