ホーキング織野の

サラリーマン、宇宙る。

エルニーニョ現象を語る。

エルニーニョ現象とは

ペルー沖の海水温が上昇する現象をエルニーニョ現象という。
エルニーニョ現象は、世界的な異常気象の原因となっている。



貿易風の影響で、ペルー沖の海水は、常に西へ向けて押しやられている。
減った海水を補うために、深海から海水が海面まで上昇する。



深海から海水は、太陽光の影響がないので、冷えている。
このためペルー沖の海水温は、いつも低温である。



貿易風が弱まると、西へ向かう海水の量が減る。
このため深海からの低温の海水の上昇も減るので、ペルー沖の海水温が上昇するのだ。



海水温が上昇すると、海水の体積が膨張する。
この影響で海面の水位が上昇する。
1997年〜1998年に発生したエルニーニョ現象では、ペルー沖の海面水位が30センチメートル近くも上昇した。




エルニーニョ現象の影響

深海から海水には、リンや窒素が含まれている。
これらをエサとするプランクトンが繁殖し、プランクトンをエサにする魚が集まってくる。
このため、ペルー沖は漁場となっている。



エルニーニョ現象が起きると、深海からの海水が減るので、漁業はダメージを受ける。



ペルー沖の海水温が上昇するので、雲が発生し、普段は乾燥しているペルーに雨が降る。
一方で、東まで海流が届かないので、インドネシアなどは雨が減るのである。




エルニーニョ現象の原因とメカニズム

太平洋の低緯度海域ではペルー沖の気圧が高く、インドネシア付近の気圧が低い。
このため、東から西へ向けて風が吹くことになる。



この風が、海面上層の海水を西へ押しやることになる。
その結果、インドネシア付近には暖かい海水が集まり雨が多くなる。
反対に、ペルー沖では海水がどかされるので、深層から冷えた海水が上昇するため、ペルー沖では常に海面は冷えている。



数年ごとに東から西へ向けての風が弱まる現象がある。
この状態ではペルー沖に海水が留まるため、同海域の海水温が上昇する。
これがエルニーニョ現象である。




エルニーニョとエルニーニョ現象

気象庁のサイトでは、「エルニーニョ」と「エルニーニョ現象」を以下のように使い分けている。

エルニーニョ現象数年おきに、熱帯太平洋で発生する海水温の上昇
エルニーニョペルー沖の海面水温が上がる季節現象




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参考文献・サイト

気象庁:エルニーニョ/ラニーニャ現象
The "El Nino" FAQ
El Nino and La Nina
エルニーニョ/ラニーニャ現象に関するデータ

2008/03/16
2009/05/02



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