ホーキング織野の

サラリーマン、宇宙る。

ダークエネルギーを語る。

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ダークエネルギーとは

宇宙は誕生以来膨張を続けている。
ビッグバン理論が定着すると、宇宙はこのままの勢いで膨張を続けるのか、あるいは徐々に減速していくのかが議論の的になった。



宇宙に含まれる物質の総量が大きければ、重力によって膨張を引き止めることができる。
つまり膨張のスピードはダウンするのだ。



物質の総量が小さいなら、膨張を引き止めることができない。
この場合、宇宙はこのままの勢いで膨張を続ける。
つまり膨張のスピードは維持されるのである。



実際の膨張のスピードを測ってみたところ、1998年に予想外の観測結果が得られた。
宇宙が膨張する勢いが、さらに増していることが判明したのだ。
宇宙の膨張は、内部の物質の重力を振り切ってスピードアップしているのである。



これは、宇宙の空間に、重力に逆らう斥力が作用していることを意味している。
この斥力の根源をダークエネルギーという。




ダークエネルギーと宇宙の膨張

宇宙は137億年の歴史を持つ。
この間、宇宙は膨張を続けてきた。
最初は、ほぼ一定のスピードで膨張してきたが、70億年前から膨張のスピードが速くなっている。
これがダークエネルギーの効果である。



宇宙空間が膨張するにつれ、物質の密度は低くなる。
つまり、宇宙はだんだんとスカスカになっていくのだ。



一方のダークエネルギーが空間を占めている密度は一定と考えられている。
宇宙空間が膨張しても、一定の体積中には一定量のダークエネルギーが満ちている。



宇宙がまだ小さかったころ、物質の密度が高いので引力が強かった。
引力がダークエネルギーによる斥力を封じこめたため、宇宙は加速膨張しなかったのだ。



宇宙がだんだんと膨張し、物質の密度が低くなると引力が弱くなる。
こうなるとダークエネルギーによる斥力を封じこめることができない。
このため、宇宙の膨張のスピードが速くなったのだ。




宇宙を支配するダークエネルギー

宇宙全体の物質とエネルギーのうち、ダークエネルギーが74%、ダークマターが22%を占めている。
人間が見ることのできる物質はわずか4%だ。

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参考文献・サイト

ダン・フーパー「見えない宇宙」日経BP社,2008
福江純「そこが知りたい天文学」日本評論社,2008
佐藤勝彦「宇宙論入門」岩波新書,2008
国立天文台・天文ニュース (505)
NASA:Dark Energy
SNAP
Joint Dark Energy Mission
理化学研究所:宇宙を満たす暗黒エネルギーのさらなる証拠
Canadian Astronomical Society Nes Releases

2009/02/01
2009/08/28



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