マリナー10号を語る。

マリナー10号
出展:JPL:Mariner 10
マリナー10号は金星、水星を順次訪れたNASAの探査機である。
メッセンジャー/MESSENGERが水星に到達するまでは、水星を訪れた探査機はマリナー10号しかない。
マリナー計画では、1号から10号まで合計10機の探査機が打ち上げられた。
(探査に成功したのは、そのうちの7機)
マリナー10号は、マリナー計画のラストの探査機である。
複数の惑星を1機で探査した例は、マリナー10号が最初である。
また、マリナー10号は初めてスイングバイを利用した探査機でもある。
マリナー10号は打ち上げ直後からトラブル続きだった。
観測機器の一部を覆っていた保護カバーが開かなかったのだ。
テレビカメラを保温するヒーターも機能しなかった。
打ち上げ10日目には、塗装の一部がハゲ落ち、スタートラッカーのカメラに付着した。
スタートラッカーとは、特定の恒星を捕捉して機体の姿勢・方向を認識する装置である。
マリナー10号のスタートラッカーは、カノープスをターゲットとしていた。
ところが、塗装の破片が付着したことから、これをカノープスと誤認識し正常な制御が不可能となった。
このときは、リカバリープログラムでカノープスを再捕捉したが、塗装の破片の懸念は最後まで付いて回った。
マリナー10号は、水星を周回するのではない。
太陽を逆方向に公転しながら、水星に接近し探査する。
マリナー10号は、合計3回、水星に接近した。
三回目に最も水星表面に接近し327kmから、水星の表面を300ショット撮影した。
また、このとき水星が微弱ながらも磁場を持つことが発見された。
その約1週間後、姿勢制御用のガス燃料を使い果たし、ミッションが打ち切られた。
マリナー10号は今も、太陽を周回していると考えられている。
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