恒星の種族を語る。
恒星は大きく二つに分類することができる。
第T種族と第U種族だ。
宇宙は150億年前に誕生した。
宇宙誕生の直後に生まれた恒星を第U種族と呼ぶ。
この宇宙では古株で、大先輩にあたる星である。
これに対し第T種族は、もっと後になって誕生した恒星だ。
寿命がつき、爆発した恒星の残骸のガスから、新たに生まれてきた新参の星なのだ。
この宇宙では二世代目、三世代目の恒星である。
第U種族は当然、老齢である。
組成も水素とヘリウムだ。
宇宙創成時は水素とヘリウムしかなかったからだ。
第T種族は、若いうえに様々な元素で構成される。
先代の恒星が爆発したときに撒き散らした元素を材料にしているからだ。
星の種族という考えを最初に導入したのはバーデである。
バーデはアンドロメダ星雲(M31)を観測して中心部には赤色巨星が、渦巻きの腕には青い星が多いことに気が付いた。
この発見を銀河系内の天体の分布に適用して、恒星を種族で分類する概念が生まれたのだ。
この研究の延長として、従来は一種類と考えられていたケフェウス型の変光星は、第T種族と第U種族とでは絶対等級に違いがあることが確認された。
ケフェウス型は銀河系外星雲の距離を測定する指標となる星である。
絶対等級が違えば、距離の見積もりも違ってくる。
今日、第T種族のケフェウス型変光星を「ケフェウス型」、第U種族のケフェウス型変光星を「おとめ座W型」と呼ぶ。
第T種族は銀緯の低い部分、つまり天の川に添って存在し、第U種族は天の川から離れた銀緯の高い部分に分布している。
球状星団は古い星の集まりである。
すべて第U種族で構成されている。