ホーキング織野の

サラリーマン、宇宙る。

アミノ酸を語る。

トップページ宇宙生物学の目次>生命を形作る物質>アミノ酸

アミノ酸

生命を形作る部品がアミノ酸である。
地球上のあらゆる生命はアミノ酸の組み合わせでつくられたタンパク質でつくられている。



アミノ酸が存在したからこそ、地球で生命が発生したのである。
かつてアミノ酸は生命固有の物質と考えられ、原始の地球で合成されたと考えられていた。
ところが宇宙から飛来した隕石や、星間雲の中でも発見されるようになり、生命の起源は宇宙かもしれないと考えられるようになった。



ここで不思議な現象がある。右手と左手は鏡で写したような対称であって、同じ形ではない。
同一のアミノ酸であっても鏡に写した関係になる右型と左型があり、両者の性質はまったく同じだ
アミノ酸を人工的に合成すると、右型と左型が半数ずつできる。
化学的な性質が同じなのだから当然と言えよう。



ところが、である。
生命が使用しているアミノ酸は、なぜか左型が大部分なのだ。
これは生命誕生の頃のアミノ酸は左型が豊富であったことを意味している。



この謎を解く鍵は円偏光にあるとみられている。
光は波だ。進行方向とは垂直に振動する。通常、振動の方向はバラバラであるがひとつの方向に揃っているとき偏光という。
そして偏光の向きが回転しながら進む光が円偏光だ。



アミノ酸は円偏光を受けると分解する性質がある。
しかも円偏光の回転の向きによって左型が分解する場合と右型が分解する場合に別れるのだ。
近年、大質量星の周囲で円偏光が確認された。どうやら円偏光は宇宙では頻繁に起こるらしい。
星間ガス中のアミノ酸が円偏光の影響で左型だけが生き残り、生命の起源に繋がったと考えられている。

このページのTOPへ




スポンサーリンク

参考文献・サイト

アルマ望遠鏡が見る宇宙

2014/04/20



スポンサーリンク

Amazon.co.jpアソシエイト



スポンサーリンク

Amazon.co.jpアソシエイト