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イオン推進とは

イオン推進とイオンエンジン

空気中を飛ぶ飛行機は、フラップを使って進路を変える。
これに対し、宇宙空間には空気がないので、気流を利用した進路変更や姿勢制御は不可能だ。
だから、探査機や人工衛星は翼を持っていない。
(スペースシャトルの翼は、帰還時に大気圏内で使用するためのもの)



宇宙空間での方向転換は、気流に頼れない。
だから、ガスのジェット噴射が必要になる。



ローラースケートを履いた状態で、勢いよくボールを投げたらどうなるか?
投げた方向と正反対に反動でバックするだろう。
この反動を「作用・反作用の法則」という。



今度は、たくさんのボールを連続して投げ続けたらどうなるか?
投げるごとに作用・反作用の法則が働くので、連続してバックを続けることになる。



作用・反作用の法則は、宇宙でも働いている。
探査機や人工衛星は、作用・反作用の法則を使って進路変更や姿勢制御を行えばいい。
実際にはボールを射出することはできないので、ガスを高速で噴射する。



このガスは燃焼によって生成する。
燃焼で発生する気体は急膨張するので、その勢いの反動で進むのだ。



このような燃焼を利用した推進方式を化学推進という。
燃焼は化学反応の一種だからである。



近年、化学推進に代わって電気を利用した推進システムが利用され始めた。
この推進システムではガスではなく、電場を使って加速したイオンを噴射するのである。
探査機はイオン噴射の反作用で推進するのである。



このようにイオンを使用した推進システムをイオン推進、またはイオンエンジンという。




イオン推進の特色

アルゴン、キセノン、クリプトンが推進剤として利用される。
比推力は大きいが、加速に要する時間が長い。




主なイオン推進システム

PPS-1350

スネクマ社(フランス)製のイオン推進システムである。
ESAの月探査機SMART-1がPPS-1350を搭載した。




NSTAR

ボーイング社(米)製のイオン推進システムである。
NASAの小惑星探査機ドーンは、NSTARを搭載している。




μ10

日本電気が開発したイオン推進エンジンである。
小惑星イトカワに到達したはやぶさがμ10を搭載している。







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Ion Thrusters Propel NASA into Future
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2008/09/05

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