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スマート1を語る。

トップページ宇宙開発と探査の目次>月探査>スマート1

スマート1[SMART-1]はESA[ヨーロッパ宇宙機関]が2003年7月に打ち上げた月探査機である。
ESAが行う最初の月探査でもある。



小型軽量・低コストで、次世代に使用する高度な探査技術を実現させる開発プログラムをSMARTという。
SMARTとは「Small Missions for Advanced Research in Technology」の略なのだ。


スマート1
スマート1
出展:ESA:SMART-1

この開発プログラムSMARTの第一弾が月探査機スマート1なのである。
スマート1は小型であるため367kgしかない。
軽乗用車より軽いのだ。



スマート1は、SNECMA社製のPPS-1350-G型ホールスラスターを推進システムとして使用している。
ホールスラスターは太陽電池によって駆動され、キセノンをイオン化し電場で噴射する。
スマート1はこの反動で進むのだ。



このような方式を電気推進という。
電気推進は、長時間に渡って噴射を続けることによって非常に大きな加速度を得ることができる。
非常に経済的の効率もいいため、将来の惑星探査では主要技術となるだろう。
はやぶさ(日本の小惑星探査機)も電気推進を利用している。



ただし、電気推進は加速に時間を要する。
スマート1は月到達まで13ヵ月かかっている。



このホールスラスターのテストがスマート1の最大の目的なのだ。



エックス線赤外線で月面の3D画像を得ることも目的である。
エックス線スペクトロメーターでの表面の元素分析や極地の氷の探索もターゲットである。



クレメンタイン(米)、ルナ・プロスペクター(米)のデータから月面での氷の存在が示唆されれている。 スマート1にも氷発見の期待がかけられていた。



ミッション終了に際してスマート1は意図的に、秒速2,000mで卓越の湖[Lacus Excellentiae]に衝突させられた。
このときに噴出する土煙を地球上から分光観測することによって、土壌の成分を分析しようとしたのだ。
とくに土壌の成分に氷が含めれていることが期待されたが、検出されなかった。



月面での氷発見への期待はかぐや(日)、じょうが1号(中)、LRO(米)、エルクロス(米)に引き継がれることになった。




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