ホーキング織野の

サラリーマン、宇宙る。

TEGAを語る。

フェニックスのThermal and Evolved Gas Analyzer[TEGA]は、火星の土壌を分析する装置である。
TEGAは8つのDSC装置と1つの質量分析器から構成されている。



TEGA
出展:Planetary Chemical
Analysis Laboratory

RAによって採取されたサンプルはホッパー部を通してDSC装置に格納される。
DSC装置はそれぞれ、1回しか実験することができない。
つまりフェニックスは、8種類のサンプルを個別に分析することになる。


DSC装置は小型高温炉である。
RAによって採取されたサンプルはDSC装置に格納される。
サンプルが格納されると、DSC装置は密閉され1000℃まで一定の温度上昇スピードでゆっくりと加熱される。


この間、サンプルに流入する熱量と温度が常時監視される。
流入する熱量と温度の関係を、熱特性のよく分かっている基準物質と比較することによって、サンプルの成分を調査するのだ。
このような分析手法をDSC[Differential Scanning Calorimeter]という。


DSCによる加熱に伴い土壌中の成分は、融点の低いものから順次揮発していく。
ガス化した成分は、質量分析器(MS)へと導入され、原子の種別が解析される。
これにより、火星の表層を構成する元素や同位元素の成分比が調査できるのだ。

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参考文献・サイト

NASA Phoenix Mars Mission
Planetary Chemical Analysis Laboratory

2007/05/22



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