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光行差を語る。

トップページ天体望遠鏡と観測の目次>天体の運行>光行差

光行差とは

光行差の説明には、雨に中の歩行が分かりやすい。


雨は垂直に降ってくる。
この中を歩くと、雨が斜めに降ってくるように見える。
歩くスピードを上げると、雨はさらに斜めから降ってくる。



歩く速度の影響で、雨粒が来る方向が変化するのである。



これと同じ現象が宇宙でも起こる。



星からの光は、雨粒のように次々に太陽系に到達する。
地球は約30キロメートルの公転速度で、星からの光線の中を移動しているのだ。
この影響で、星の見える方向が違って見える。



公転速度の影響で、星からの光線が来る方向が変化するのである。
これが光行差だ。
光行差は、地球が公転している証拠でもある。




光行差定数

恒星の位置は、光行差のため一年を通じて楕円を描くように変化する。
この長軸方向の大きさは、すべての恒星で一定の値になる。
この値を光行差定数という。



光行差定数は20.47秒である。



ここでの「秒」は時間の単位ではなく、角度の単位だ。
1度の3600分の1が1秒である。




光行差発見の歴史

光行差は、1728年にグリニッジ天文台長のブラッドレーによって発見された。



この時代、地動説が優勢になってきていたが地球が公転している直接証拠が見つからなかった。
そこでブラッドレーは、年周視差の検出によって地球の公転を明らかにしようとした。



ブラッドレーがターゲットとした恒星りゅう座のγ(ガンマ)星であった。
ブラッドレーは、りゅう座γの子午線通過時の高度を観測し、この星の位置が1年を周期として楕円を描くように変化することを突き止めた。



しかし、これは狙っていた年周視差とは異なる現象であることが判明した。
この現象のメカニズムを研究したことにより光行差の存在が明らかになったのだ。



年周視差は検出できなかったが、光行差の発見によって地球の公転が証明されたのである。



光行差の発見から約30年後の1757年、ローマ教皇(法王)ベネディクトス14世は、地動説に関する書物の禁止を取り消した。
なお、年周視差の検出は光行差の発見から100年以上の後、1838年にベッセルよってなされた。





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