りゅう座を語る。
りゅう座は、夏の星座である。
りゅう座は、トレミーの48星座である。
トレミー48星座は、2世紀以来使われてきた。
ヘラクレスの12の冒険の中に、火を吹く竜が守るリンゴを取るという話がある。
このときの竜が、りゅう座の由来になったらしい。
(異説もある)
しかし、18世紀に、トレミー48星座の中のアルゴ座がラカイユによって分割された。
りゅう座を含む残りの47星座は、すべて現在の88星座に引き継がれている。
りゅう座の主な恒星
ツバン [α Dra]
ツバンにはアラビア語で「竜」の意味がある。
古代エジプト時代は、歳差の影響でツバンが北極星であった。
A型の白色巨星であり、太陽系から距離は310光年離れている。
α星でありながら、8番目に明るい。
エルタニン [γ Dra]
エルタニンにはアラビア語で「竜の頭」の意味がある。
γ星でありながら、りゅう座で最も明るい恒星である。
オレンジ色をしたK5型の巨星であり、太陽系から距離は 148光年離れている。
150万年前、エルタニンは太陽系に28光年まで接近したことが分かっている。
このときのエルタニンを観測できたとすれば、今のシリウスに匹敵するほどの明るさだったはずだ。
ジェームズ・ブラッドリーは、エルタニンを観測することによって光行差を発見した。(1728年)
ただし、本来目指していた年周視差の発見は失敗している。
りゅう座β [β Dra]
りゅう座で3番目に明るい恒星である。
ラスタバンという固有名で呼ばれることもある。
しかし、γ星(エルタニン)もラスタバンと呼ばれる場合があり、混乱を招きやすい。
りゅう座β星は、アルワイドという固有名で呼ばれる場合もある。
太陽系から310〜490光年離れている。
りゅう座の主な星雲・星団
NGC6543
NGC6543は惑星状星雲である。
黄道の北極の近くにある。
ウイリアム・ハギンスはNGC6543を分光観測し、惑星状星雲は恒星の集合体ではなく、高温のガス体であることを証明した。
NGC5866
NGC5866は、うしかい座との境界付近にある銀河系外星雲である。
M102は、メシエが記録した位置に該当の天体が見つからない。
NGC5866の位置を誤って記録したのがM102ではないかと予測されている。
NGC4125
NGC4125は銀河系外星雲である。
NGC4121
NGC4121は銀河系外星雲である。
NGC4236
NGC4236は銀河系外星雲である。
りゅう座の流星群
しぶんぎ座流星群(りゅう座ι群)
りゅう座ι(イオタ)群は、しぶんぎ座流星群とも呼ばれている。
輻射点が、かつてのしぶんぎ座の領域にあるからだ。
しぶんぎ座流星群は、1825年に発見された流星群である。
12月28日から1月7日にかけて活動するが、ピークは1月3日から翌日にかけての数時間である。
突如として出現数が増え、急激に終わるというイメージを持つ。
しぶんぎ座流星群の母天体は分かっていない。
ヘールホップ彗星(C/1995 O1)、C/1490 Y1、2003 EH1が候補になっている。
ジャコビニ流星群(りゅう座γ群)
りゅう座γ(ガンマ)群は、ジャコビニ・ツィナー彗星を母天体とする流星群である。
このためジャコビニ流星群とも呼ばれている。
10月8日から10月10日にかけて出現するが、年によるばらつきが大きい。
ジャコビニ・ツィナー彗星の周期は6.6年である。
しかし、6.6年ごとに流星数が増加するわけではない。
彗星と地球が接近するサイクル13年ごとに、流星数が増加する。
彗星の周囲にしか流星物質が集まっていないからである。
1933年、1946年に大出現した後、しばらく出現が見られなかった。
特に1972年には、大流星雨が予想されていたのにもかかわらず不発に終わった。
1985年には、活動が確認されたが、1933年の大出現には程遠かった。
りゅう座のその他の天体
りゅう座R [R Dra]
ζ星の近くにあるミラ型の変光星である。
りゅう座TX [TX Dra]
η星の近くにある半規則型変光星である。
GB1508+5714(AGN)
GB1508+5714はクエーサーである。
グリーゼ687 [Gl 687]
グリーゼ687は太陽系から15光年先にある赤色矮星である。
1年間に1.304秒の固有運動を持つ。
参考文献・サイト
Constellations
Star Tales
Chandra X-ray Observatory
Most Distant X-Ray Jet Yet Discovered Provides Clues To Big Bang
BBC:Constellations
2009/05/14