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ふたご座流星群を語る。

トップページ太陽系の目次>太陽系小天体[SSSB]>流星群ふたご座流星群

ふたご座流星群とは

ふたご座流星群は、毎年、おおよそ12月5日から12月20日の間に出現する大規模な流星群である。
流星の出現数は、日によって変化するが12月14日前後に極大を迎える。



極大時には1時間に40個程度の流星が出現する。
出現数の多さから、1月のしぶんぎ座流星群、8月のペルセウス座流星群とともに、三大流星群の一つになっている。



レーダーによる観測では、ふたご座流星群の活動期間は11月30日から12月29日に及んでいる。




なぜ、ふたご座流星群が出現するのか?

宇宙空間に漂うチリ(流星体)が地球の大気圏に突入すると過熱され発光する。
これが流星だ。



流星体は、太陽系内に均等に分布しているのではない。
濃く分布している領域と、そうでない領域がある。



地球は一年かかって太陽の周りを公転する。
毎年12月になると、地球は流星体が濃く分布している領域を通過するのだ。



このとき、地球の大気に突入する流星体の数は増えるから、見える流星の数は増加する。
これがふたご座流星群だ。
毎年決まって12月にふたご座流星群が出現するのは、地球は毎年、同じ時期に同じ場所を通過するからである。



流星体の分布には、なぜ濃い部分があるのだろうか?

流星体が濃く分布している領域は、彗星の通り道と一致している。
彗星は流星体を撒き散らしながら太陽を公転しているのだ。



ふたご座流星群の源になっている流星体は、小惑星フェアトンの軌道にそって分布している。
小惑星フェアトンはかつて彗星だったのだ。
フェアトンが彗星時代に撒き散らした流星体が、ふたご座流星群の原因なのである。




輻射点とふたご座

流星群は、流星が好き勝手な方向へ飛ぶのではない。
飛び方にはルールがある。



流星が飛んだ経路の元をたどると、流星が空の一点を中心に四方八方へ飛んでいるのが判る。
この点を輻射点という。
ふたご座流星群の輻射点は、カストル(ふたご座α星)付近にある。



流星群は一般に輻射点がある星座の名前で呼ばれている。
ふたご座の領域に輻射点があるので、ふたご座流星群と呼ばれるのである。




ふたご座流星群の出現数

ふたご座流星群の出現数は増加傾向にある。
20世紀初頭、ふたご座流星群は1時間に20個程度しか出現しなかった。
これが、1930年代には1時間に50個、1960代台には1時間に60個が出現するようになった。



1970年代以降、1時間に80個の出現数で安定している。




ふたご座流星群の母天体

ふたご座流星群の母天体は、(3200)ファエトンという小惑星である。
ファエトンは、かつて彗星であった。
太陽に接近するうちに、揮発成分をすべて失い小惑星になったのである。

ファエトンが彗星であった頃にバラまいた微粒子が、ふたご座流星群のルーツである。






ふたご座流星群の観測方法

ふたご座流星群の輻射点は日没ごろ昇り、夜明けごろに沈む。
つまり、輻射点は深夜に天頂付近に来ることになる。
これは、流星群を一晩中観測できることを意味している。



さらに、この時期は大気の透明度も良好だ。
他の季節の流星群に比べて、より暗い流星まで発見しやすい条件がそろっている。




ふたご座流星群の出現状況

2009年のふたご座流星群

12/16が新月であるため、極大日付近は月明かりがない。このため2009年のふたご座流星群の観測条件はよい。
HR=50と予報されている。

ただし、極大は昼間(14日14時)になる。
(情報源:天文年鑑2009年版)

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参考文献・サイト

天文年鑑2009年版,誠文堂新光社
Meteor Showers Online
NASA
NASA
2009 Meteor Showers and Viewing Tips

2009/05/01
2009/11/26



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