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フェニックスの観測機器を語る。

フェニックスは、火星の極地域に着陸する探査機である。


フェニックスは、7つの観測機器を持つ。
このうち、MARDI、RA、RAC、MECAはマーズ・サーベイヤー2001ランダーを利用している。
SSI、TEGAはマーズ・ポーラー・ランダーと共通設計である。
これらはみな、ペーロード上にレイアウトされている。


フェニックスの観測機器

出展:Planetary Chemical Analysis Laboratory




フェニックスは、7つの観測機器を持つ。
これらはみな、ペーロード上にレイアウトされている。


マーズ・ポーラー・ランダー
フェニックスの計測機はマーズ・ポーラー・ランダーと共通化している。
出展:LPL MAGI Instrumentation Software Laboratory

RA


RAとRAC
出展:Planetary Chemical
Analysis Laboratory

Robotic Arm[RA]は、土を掘り返してサンプルを採取する全長2.35mの可動式アームである。
土壌を掘り返すために、RAの先端にはスコップが装備されている。

RAの中央部はジョイント機構になっているため、ひじのように折れ曲がる。
このためRAは0.5mの深さまで、土壌を掘り返すことが可能である。

RAは上下動作、左右動作、前進後退動作、回転動作の自由度を持つ。
このため、着陸地点を中心に探査機周囲から制限を受けることなくサンプルを採取することができる。

採取されたサンプルは、RAが動いてそのままRAによってTEGA、MECAへ直接供給される。

(詳細→RAを語る。)




MECA


MECA
出展:Planetary Chemical
Analysis Laboratory

火星の土壌の特性を調査する機器がMicroscopy, Electrochemistry, and Conductivity Analyzer[MECA]だ。
MECAによって、土壌の成分やpH、粒子の径や形状が判明するため、極地方の土壌の起源や鉱物学的な変遷を知ることができるのだ。

MECAは、RAによって採取されたサンプルを成分分析し、顕微鏡によって粒子を観察する。

MECAには土壌の化学分析を行うための独立した4つの実験容器が備えられている。
実験容器の内面には、電気化学的な測定を実施するための各種のセンサーとヒーターが装備されており、化学分析に先立って、溶液が注入され一定の温度までヒーターで加熱される。

RAによって採取されたサンプルは実験容器に格納され、溶解・撹拌・測定が時間をかけて繰り返される。

MECAには、光学顕微鏡と原子間力顕微鏡[AFM]が搭載されており、粘度や氷の粒径・形状の観察に利用される。

(詳細→MECAを語る。)




RAC


RAC
出展:Phoenix Mission

Robotic Arm Camera[RAC]はRA先端のスコップ近くに取り付けられたカメラだ。
RAの方向を変えることによって、着陸地点周辺の地表の様子を撮影することが可能になる。

さらに、RAが掘った穴の中や採取したサンプルを直接観察できるできるのだ。
これによって、 MECA、TEGAに投入する直前のサンプルを確認することができるのである。

RACはガウスレンズとCCDを組み合わせたカメラである。
RACのピントは、11mmの至近距離から無限遠までモーターによって調節する。

(詳細→RACを語る。)



SSI


SSI
出展:Phoenix Mission

Surface Stereo Imager[SSI]は地表を撮影するステレオカメラである。
一点を二つのレンズを通して見るために、風景が立体視できるのだ。
フェニックス着陸後、最初に作動する計測機器がSSIである。

フェニックが着陸すると、SSIは地表高2mになる。
この高さから着陸地点周囲の地形を確認し、サンプルを採取するポイントを決定するのである。
RAが地面を掘るためには、地表の高低を示した3次元モデル(DEM)が必要である。
SSIは観測によってこのDEMを生成する。

(詳細→SSIを語る。)




TEGA


TEGA
出展:Planetary Chemical
Analysis Laboratory

Thermal and Evolved Gas Analyzer[TEGA]は、RAによって採取されたサンプルを加熱し、発生したガスを分析する。
TEGAは8つの小型高温炉と質量分析器から構成される。

RAによって採取されたサンプルは小型高温炉に格納される。
各小型高温炉は、それぞれ1回の実験にしか使用できない。
つまり、合計8回分の実験しかできないのだ。

サンプルが格納されると、小型高温炉は密閉され1000℃までゆっくりと加熱される。
この加熱に伴い土壌中の成分は、融点の低いものから順次揮発していく。 揮発したガスは、搬送経路を通って質量分析器へで分析される。
このような分析手法をDSC[Differential Scanning Calorimeter]という。

(詳細→TEGAを語る。)




MARDI


MARDI
横はサイズの比較のための小型ナイフ
出展:Malin Space Science Systems

Mars Descent Imager[MARDI]は、火星大気降下中に地上を撮影するカメラである。
エアロシェルを分離した直後から撮影が開始する。
数々の火星探査機が火星の地表へと降下したが、降下中の地上撮影はファニックスが初である。

着陸地点を上空から撮影しておくことは、非常に重要である。
着陸地点が、火星の極地において一般的であるのか、または特殊な状況であるのかが判断できるからだ。

(詳細→MARDIを語る。)




MET


MET Lider
出展:York University

Meteorological Station[MET]はフェニックスの着陸地点の気候を観測する装置だ。
探査の期間を通じて、気温、気圧、日照を記録する。

一般のレーダーではラジオ波を使用するが、METはレーザーを利用したレーダーを内蔵している。
METはレーザーを垂直方向へ発射する。
すると、上空にある大気中の塵や個粒がレーザー光を散乱させる。
散乱光をモニターすることによって、大気の状態や循環を知ることができるのだ。

(詳細→METを語る。)




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Phoenix Mars Mission(アリゾナ大学)
Planetary Chemical Analysis Laboratory

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