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月の成長を語る。

月の起源についてはいくつかの説がある。
その中でも、火星サイズの天体が地球に衝突し、飛び散った破片が集まってを形作ったとする説が有力だ。
これをジャイアントインパクト説という。


ジャイアントインパクトによって形成された直後の月は、激しい衝突によって発生した熱のため、その表面がドロドロに融けていた。
マグマが海洋のように覆っていたことから、これをマグマオーシャンと呼ぶ。


マグマは様々な成分を溶かし込んでいるが、徐々に冷えるに従って融点の高い(固まりやすい)鉱物から順に結晶となっていく。(晶出という)


最初に晶出するのはかんらん(橄欖)石[Olivine]だ。
「橄欖」とはオリーブのことである。
オリーブのような緑色の鉱物でペリドットという名称もある。


かんらん石歯は周囲のマグマに比べて比重が大きい、つまり重いのでマグマの底へ沈んでいく。
次に輝石[Pyroxene]が晶出するが、これも重いので同様に奥深くへと沈んでいく。


やがて、斜長石[Plagioclase]が晶出する。
斜長石の比重はマグマに比べて小さいので、マグマの表層に浮かぶのだ。
今でも、月の高地は斜長石で覆われているが、その起源は斜長石の比重によるものなのだ。


その後、チタン鉄鉱が晶出して沈み、残留物のみのマグマが冷えて固まった。
このようにして月の層状の構造が出来上がったのだ。
ジャイアントインパクトから2億年を要したという。


マグマが固化したころまでの間、小天体が激しい衝突を繰り返した形跡はない。
ところが、38〜40億年前に集中的に小天体の衝突が連続したらしい。
この衝突によって、月面はしだいにクレーターによって覆いつくされていったのだ。


38億年前になるころ、また月に変化が起きる。
火山活動が始まったのだ。


放射性元素は崩壊によって熱を発生する。
月の地底では、この崩壊による熱が徐々に蓄えられ、ついに溶岩を作るまでになったのだ。
溶岩は出口を求めて噴出する。
これが火山活動である。


月の最後の火山活動はおよそ10億年前に終了したと考えられている。
月の溶岩は高温で粘度が低い(ネバネバしていない)ため、山を作ることなく平たく広がっていった。
これが、今日「海」と呼ばれている領域となっている。


月の溶岩は、それ以前に作られたクレーターの上に被さった。
海の上にあるクレーターは、火山活動以後、つまり最近できたものなのだ。




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参考文献・サイト

白尾元理「月のきほん」誠文堂新光社,2006
Wikipedia「Moon」
Wikipedia「月」
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