サラリーマン、宇宙を語る。

 HOME |  さくいん |  サイトマップ |  このサイトについて |  水星探査機メッセンジャー |  H-IIBロケット |  初心者のための天体望遠鏡入門 |  太陽系 |  球状星団 |


スポンサ−ドリンク





天文年鑑〈2011年版〉
天文年鑑編集委員会
4416210175



藤井旭の天文年鑑―スターウォッチング完全ガイド〈2011年版〉
藤井 旭
4416210183

水星の氷を語る。

トップページ太陽系の目次水星水星の氷

水星の大気は極めて薄いため、昼間の気温は400度にも達する。
このような温度では、水や氷はたちまち蒸発してしまう。
水星に水や氷が存在するとは考えにくいのだ。


アレシボ天文台の電波望遠鏡
アレシボ天文台の電波望遠鏡
出展:NAIC

アレシボ天文台の電波望遠鏡(左の写真)はレーダーとしても使用できる。
観測対象の天体に電波を放射する。
跳ね返ってきた電波をキャッチし解析することによって、観測対象の状態や形状を調べることができるのだ。



水星は内惑星のため観測の時間が限られる。
そのうえ、満ち欠けするので自転周期を測定することが困難であった。
この水星の自転周期が59日であることを特定したのがアレシボ天文台でのレーダー観測であった。(1964年)



このアレシボ天文台から水星に向けて電波を放ち、水星からの反射波をパラナル天文台のVLAで受信したところ、奇妙なことが分かった。
水星の南北両極付近には、特に電波を強く反射するエリアが存在するのだ。



水星は、ケイ素を主とした岩石などで電波を強く反射することはない。
したがって、このエリアは岩石以外のものが存在しているということになる。



岩石ではなく、電波を強く反射するものの最有力は氷だ。
南北両極には天然の氷があって、アレシボ天文台からの電波を強く反射していると予測された。




クレーター
チョウモウフ[Chao Meng-Fu]クレーター、
この底に氷の層があるらしい。
出展:NASA NSSDC:Ice on Mercury

マリナー10号が撮影した水星表面の写真と照合すると、電波を強く反射するエリアのうちの一つはチョウモウフ[Chao Meng-Fu]というクレーターに一致することが確認された。


水星の自転軸の傾斜角(0.01度)はわずかだ。
このため、極地は水平方向から太陽光が照射されるので、深いクレーターの底であれば永久に日陰となる。
水星は大気を持たないので、そのようなクレーターの底では温度は常に低温だ。


どうやら、チョウモウフの底部に氷の層があるらしい。
なお、チョウモウフは、南宋-元の政治家「趙孟フ」に由来する。
(フは本当は漢字です。私の日本語環境で表示できませんでした。)


衝突した彗星や、太陽系創生の初期から水星の地下に含まれていた水が表出したものと考えられる。


2008年にはNASAの探査機メッセンジャー水星に接近する。
水星の氷の存在についても新たな発見があろうだろう。





スポンサードリンク






最近気になる星の本


このページのTOP
サラリーマン、宇宙を語る。HOME
サイトマップ



プライバシーポリシー

人気コンテンツ

銀河系太陽系球状星団
アンドロメダ銀河太陽黒点白色矮星
大気圏HR図海王星


参考文献・サイト

NASA NSSDC:Ice on Mercury
Comprehend the Cosmos!

宇宙を語る。HOME
このサイトについて
さくいん

史上最強カラー図解 宇宙のすべてがわかる本
史上最強カラー図解 宇宙のすべてがわかる本
 ↑このサイトの管理人(織野)が
  書いた本です。

太陽系のウンチク
銀河系と恒星のウンチク
星雲と星団のウンチク
宇宙論のウンチク
地球科学のウンチク
宇宙開発のウンチク
研究組織・施設のウンチク
望遠鏡と観測のウンチク
宇宙生物学のウンチク


天文学の用語集
天体望遠鏡の用語集
地球科学の用語集
航空宇宙技術の用語集
地球外生命探査の用語集
太陽物理学の用語集


太陽系
太陽
水星
金星
地球

火星
木星
土星
天王星
海王星
小惑星
カイパーベルト
惑星の定義
準惑星
チチウスボーデの法則
バルカン
惑星気象学


水星を語る。
水星の地形を語る。
水星探査を語る。
水星の氷を語る。
水星の磁場を語る。
水星のコア(核)と密度を語る。