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メッセンジャーのGRNSを語る。

Gamma Ray and Neutron Spectrometer[GRNS]の目的は、水星の地殻を構成する元素の種類と量を解明することである。
GRNSが調査できる範囲は、地表下の数10cmである。


メッセンジャーは水星を周回軌道から探査する。
水星表面に接触しないのに、何故、元素の種類と量がわかるのだろうか?


それは、水星の表面が放つガンマ線、中性子線を分析することによって可能なのだ。


水星の大気は極めて薄いため、宇宙線や太陽風が絶えず表面に直撃する。
宇宙線や太陽風は高エネルギーの荷電粒子だ。
これらが水星表面の表層部を構成する原子に衝突すると、原子核から中性子を弾きとばしてしまう。


この中性子はそのまま宇宙空間へと出て行くか、他の原子に衝突する。
中性子の衝突を受けた原子は、一時的にエネルギーが高まるが、やがてガンマ線を放出して元の状態へと戻っていく。


水星から宇宙空間へ戻る中性子とガンマ線は表面の組成に依存する。
つまり、中性子とガンマ線を捕捉すれば、水星表面の元素の分布が分かるのだ。


このような測定原理は、水星に限らず、大気の極めて薄い天体(SBE)や大気のない天体(小惑星)にも通用する。 月探査機の「かぐや」やルナ・リコナイサンス・オービターにも類似の計測機器が装備されている。




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