ホーキング織野の

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こぎつね座を語る。

トップページ銀河系の目次星座88星座こぎつね座

こぎつね座は、夏の星座である。



こぎつね座は、ポーランドの天文学者ヘベリウスによって設定された10星座のうちの一つである。
ヘベリウスは、ガチョウを咥えたキツネの姿を描き、「キツネとガチョウ座」とした。



こぎつね座で最も明るい星でも4等級であり、目立たない星座である。
固有名を持つ恒星はα星のルキダのみである。
ところが、亜鈴状星雲M27があるおかげで、名前は知られるようになった。



こぎつね座
こぎつね座
出展:IAU



なお、ヘベリウスは、こぎつね座と隣接してケルベルス座を設定したが、現在の88星座には採用されなかった。
ヘベリウスが設定した10星座のうち、こぎつね座を含む7星座が現在の88星座に引き継がれている。



パルサーの第一号は、こぎつね座で発見された。




こぎつね座の主な恒星

ルキダ [α Vul]

こぎつね座αは こぎつね座で最も明るい恒星で、ルキダという固有名がある。
ルキダは4等級の赤色巨星だ。
太陽系から 297光年の距離にある二重星である。

ルキダは、アンサーと呼ばれることもある。
固有名を持つこぎつね座の恒星はルキダだけだ。



こぎつね座23 [23 Vul]

こぎつね座で2番目に明るい恒星である。
太陽系から 328光年の距離にあるK型星である。



こぎつね座31 [31 Vul]

こぎつね座で3番目に明るい恒星である。
太陽系から 216光年の距離にあるG型星である。



こぎつね座13 [13 Vul]

こぎつね座で4番目に明るい恒星である。
太陽系から 359光年の距離にあるB型星である。



こぎつね座の主な星雲・星団

M27

M27は有名な惑星状星雲である。
亜鈴に似ていることから、亜鈴状星雲とも呼ばれている。

こぎつね座の惑星状星雲M27
こぎつね座の惑星状星雲M27
出展:APOD:M27: The Dumbbell Nebula

M27の発見者はシャルル・メシエである。(1764年)

惑星状星雲発見第一号でもある。

M27の距離は490光年と算出されている。

同時に、ガスは100年あたり6.8秒(角度で3600分の6.8度)のスピードで広がっているため、M27の年齢は4000年と見積もられている。
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NGC6820

NGC6820は、こぎつね座の散光星雲(輝線星雲)である。
散開星団NGC6823を包みこんでいる。

こぎつね座の散光星雲NGC6820
こぎつね座の散光星雲NGC6820
出展:APOD:NGC 6823: Cloud Sculpting Star Cluster



NGC6823

NGC6823は、こぎつね座の散開星団である。
誕生後、200万年の恒星が50光年の範囲に集まっている。



NGC6885

NGC6885は、 O型星、B型星を中心に構成された散開星団である。



NGC7052

NGC7052は、こぎつね座の楕円銀河である。

こぎつね座の銀河NGC7052
こぎつね座の銀河NGC7052
出展:APOD:The Doomed Dust Disk of NGC 7052

左の写真はNGC7052の中心にあるチリの集まりである。

銀河同士の衝突によってできたらしい。



コート・ハンガー星団

肉眼で識別できる散開星団である。
洋服のハンガーのような形に星が配列していることから、コート・ハンガー星団と呼ばれている。

ブロッチ星団[Brocchi's Cluster] と呼ばれる場合がある。
アマチュア天文家のブロッチが、この星団の星図を作成したことに由来する名称である。



こぎつね座のその他の天体

PSR 1919+21

PSR 1919+21は、パルサー発見の第一号である。


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参考文献・サイト

Constellations
Star Tales
Brocchi's Cluster, Collinder 399
APOD:M27: The Dumbbell Nebula
APOD:NGC 6823: Cloud Sculpting Star Cluster
APOD:The Doomed Dust Disk of NGC 7052

2008/05/23
2010/06/06



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