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水星のコア(核)と密度を語る。

水星金星、地球、火星の4つの惑星を地球型惑星または岩石型惑星という。
地球型惑星の内部は、コア、マントル、地殻の3層で構成されている。


太陽系は46億年前に誕生した。
誕生間もない惑星は、ドロドロとした火の玉の流動体だった。


鉄などの重い元素は惑星の中心に向かって沈みコアになった。
ケイ素などの軽い物質は浮上してマントルになった。
マントルの表面はやがて冷えて固まり、岩石質の地殻になったのだ。


地球型惑星の密度は「鉄に富んだコア」と、「ケイ素が多いマントル・地殻」のバランスを反映したものなのだ。



天体のサイズと密度の関係
水星は小さいのに高密度
出展:ESA:Tumbling Stone

地球型惑星はサイズが大きいほど、密度が高い傾向にある。


左の図は半径と密度の関係を示したグラフだ。
地球、金星、火星、が直線上に並んでいることが分かる。

しかし、マリナー10号の探査データによって、水星はこの直線から大きく逸脱していることが分かった。


水星は、小サイズなのに密度は極めて大きいのだ。


水星の密度は、水星の体積のうち65%がコアであることを示している。



水星の内部構造
コアが際立って大きい
出展:The universe

水星の巨大なコアを説明する学説は三つある。
一つ目は、巨大な隕石衝突によって水星表面が吹き飛ばされたとする説だ。


誕生初期の水星はもう少し大きく、コアの比率も並だった。
この原始の水星に巨大な隕石が衝突して地殻を失い、水星が小サイズになったとする考えだ。
この説が正しければ、誕生初期に浮上した軽い元素(ケイ素、アルミニウム、酸素等)が、現在の水星の表面には極めて少ないはずである。


二つ目は、太陽熱のエネルギーで原始の水星の表層が揮発してしまったとする説だ。
この結果、現在の金属に富んだ水星になったと考えるのだ。
この説が正しければ、水星の現在の表面にはナトリウムやカリウム等の揮発しやすい元素が極めて少ないはずである。


三つ目の説は水星が誕生した場所は、もともと金属元素が豊富だったとする説である。
この説が正しければ、水星の現在の表面の元素の組成は、他の地球型惑星とたいして違わないはずである。


このように表面の組成は、水星の生成プロセスを物語っている。


マリナー10号以来、30年ぶりに水星を探査するメッセンジャーは、エックス線、ガンマ線、可視光線、赤外線の分光器を使用して水星表面の組成を分析する。
これによって、水星が巨大なコアを持つ理由が明かになるだろう。


なお、マリナー10号は、水星に微弱な磁場を発見した。
従来のダイナモ理論では、小サイズの惑星に磁場が生じることはない。
水星の磁場はまったくの謎なのだ。


水星の巨大なコアと磁場には、未知の相関があるのかもしれない。





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参考文献・サイト

The universe
ESA:Tumbling Stone
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