金星を語る。
金星は公転周期224.7日の太陽系第二惑星である。
地球の内側を公転しているために、金星は太陽から遠く離れて見えることはない。
だから、金星は夜中には、見えないのだ。

1979年にパイオニアビーナスが紫外線で撮影した金星
出展:NSSDC Photo Gallery Venus
夕方西の空に現れる金星を宵の明星という。宵の明星は、すぐに沈む。
反対に明け方、東の空に現れる金星が明け明星だ。
金星が姿を見せるのは、夜明け前の東の空、または日没後の西の空しかないのだ。
古代の社会では、明けの明星と宵の明星は別の天体だと思われていたこともあった。
両者が同一の天体であることを見抜いたのは、ピタゴラスであった。
ただし、彼は金星は地球の周囲を公転すると認識していたらしい。
金星は地球軌道の内側を公転している。
地球から見て太陽の西側に来ることもあれば、東側になることもある。
太陽の西側に来れば明けの明星、東に来れば宵の明星になる。
地球と金星はほぼ同じサイズであるだけでなく、内部の構造もよく似ている。
地球と同様に、コア、マントル、地殻を持つ。
地球の地殻は少しずつ移動する。
地殻はマントルの上に浮かんでおり、マントルが対流するために起こるのだ。
この現象をプレートテクトニクスをいう。
大陸移動はこのプレートテクトニクスがあるからだ。
金星には、プレートテクトニクスがない。
このため、内部に熱がこもり、磁場が消失する。
米国や旧ソ連によって、いくつかの探査機が投入され、金星の素顔が明らかになった。
金星の大気の主成分は二酸化炭素だ。
これが温室効果を引き起こすため、金星の地表気温は500℃にも達する。
金星は水星よりも熱いのだ。
地球大気の90倍の気圧がかかる金星の地表は荒れ果て、ガスが濃く、視界は数メートルにも及ばない。

ベネラ13号が撮影した金星の表面
出展:Venus - Venera 13 Lander
高度5万メートルの上空は濃硫酸の雲で覆われている。
上空は、暴風が荒れ、やむことはない。
他の惑星と自転の方向が逆向きでその周期は243日である。
つまり、一日が地球の243日分のにも及ぶのだ。