金星:サラリーマン、宇宙を語る。

ホーキング織野の

サラリーマン、宇宙る。

金星を語る。

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金星とはどのような惑星か

金星は公転周期224.7日の太陽系第二惑星である。
地球の内側を公転しているために、金星は太陽から遠く離れて見えることはない。
だから、金星は夜中には、見えないのだ。

金星
1979年にパイオニアビーナスが紫外線で撮影した金星
出展:NSSDC Photo Gallery Venus

夕方西の空に現れる金星を宵の明星という。
宵の明星は、すぐに沈む。
反対に明け方、東の空に現れる金星が明け明星だ。
金星が姿を見せるのは、夜明け前の東の空、または日没後の西の空しかないのだ。



古代の社会では、明けの明星と宵の明星は別の天体だと思われていたこともあった。
両者が同一の天体であることを見抜いたのは、ピタゴラスであった。
ただし、彼は金星は地球の周囲を公転すると認識していたらしい。




金星の自転と公転

金星は内惑星

金星は地球軌道の内側を公転している。
地球から見て太陽の西側に来ることもあれば、東側になることもある。
太陽の西側に来れば明けの明星、東に来れば宵の明星になる。



これは、金星が地球より内側を公転しているからである。
このような惑星を内惑星という。
内惑星は、太陽から一定角以上離れないので、夜中には見えない。

金星の動き



金星は内惑星なので夜中には見えないのだ。




金星の自転

他の惑星と自転の方向が逆向きでその周期は243日である。

各惑星の自転周期
水星+58.6462
金星-243.0185
地球+0.9973
火星+1.0260
木星+0.4135
土星+0.4440
天王星-0.7183
海王星+0.6713

出展:天文年鑑

つまり、一日が地球の243日分にも及ぶのだ。
太陽系の8惑星のなかで、自転周期が100日を越えるのは金星だけである。

金星の自転周期はダントツに長いのだ。

この場合の自転周期(243日)は、ある恒星が南中してから次の南中までの長さである。
つまり恒星日だ。

一方で、太陽が南中してから次の南中までの長さ(太陽日)である。
金星の太陽日は117日だ。
どっちにしても、100日を超える長さである。



金星は逆向きに自転する。
だから、西から太陽が昇り東に沈む。
日の出から次の日の出までが117日も続くのだ。




金星の太陽面通過

金星は内惑星であるため、太陽の前面を横切る様子が時として観測できる。
しかし、金星の公転軌道は黄道面から傾いているので、内合のたびに太陽面通過が起こるわけではない。



そのインターバルは約120年に2回観測される。
8年間隔の太陽面通過が約120年ごとに起こるのだ。



近年では2004年と2012年がこれに該当する。
その次は2117年と2125年に金星が太陽面を通過する。




金星の構造

金星のプレートテクトニクス

地球と金星はほぼ同じサイズであるだけでなく、内部の構造もよく似ている。
地球と同様に、コアマントル地殻を持つ。



地球の地殻は少しずつ移動する。
地殻はマントルの上に浮かんでおり、地中の熱でマントルが対流するために起こるのだ。
この現象をプレートテクトニクスをいう。
大陸移動はこのプレートテクトニクスがあるからだ。



ところが、金星にはプレートテクトニクスがない。
金星は高温のため水分がない。
マントルもカラカラに乾燥していているので、内部に熱があっても流動しにくいのだ。



金星ではマントルが対流しないので、地中深くに熱がこもることになる。
熱がある程度たまると、マントルがゆるくなり、突発してマントル対流が発生するようだ。




金星の磁場

地球は磁気を持つ。
地球の中心には、鉄やニッケルでできたコア(核)がある。
中心部の内核は固体だが、その周囲の外核は液体だ。



この液体の外核が熱で対流するため、電流が流れ磁気が生じる。
これが地球の磁場のメカニズムでダイナモ効果という。



金星はプレートテクトニクスがないため、熱が内部にこもる。
このため、液体の核の温度が均一になってしまうため対流しない。
対流は温度の違いによって起こるからだ。



ダイナモ効果が生じないため、金星には磁場はないのである。



水星は小さいのに磁場を持ち、地球と同クラスの金星は磁場を持たない。
惑星の素性は様々である。




金星の地形

金星表面の80%は溶岩性の平原である。
広大な高地が2つあり、イシュタル大陸、アフロディーテ大陸と呼ばれている。



イシュタル大陸のサイズはオーストラリア大陸に匹敵する。
金星最高峰のマックスウェル山はイシュタル大陸の西にある。




金星の大気と気象

金星の大気

米国や旧ソ連によって、いくつかの探査機が投入され、金星の素顔が明らかになった。



金星の大気の主成分は二酸化炭素だ。
これが温室効果を引き起こすため、金星の地表気温は500℃にも達する。
金星は水星よりも熱いのだ。



地球大気の90倍の気圧がかかる金星の地表は荒れ果て、ガスが濃く、視界は数メートルにも及ばない。



この高温・高圧の世界が探査機の到達の大きな障害となっている。
金星着陸を目指す探査機の多くが到達前に故障し、着陸に成功しても最大で1時間程度の通信しか成功していない。

金星の表面
ベネラ13号が撮影した金星の表面
出展:Venus - Venera 13 Lander




金星の表面には隕石衝突で形成されたクレーターが分布している。
そのサイズは大小様々だ。



ところが、直径3キロメートル以下のクレーターは極めて少ない。
大気が濃いため、小型の隕石は簡単に消滅していまうので、小型のクレーターができにくいのだ。



高度5万メートルの上空は濃硫酸の雲で覆われている。
上空は、暴風が荒れ、やむことはない。
ここでは硫酸が凝結し液滴となって雨となる。



この雨は金星の地上へ向かって落下するが、高度20キロメートルに至るまでの間に蒸発してしまう。



濃硫酸の雲は太陽の光を強く反射する。
この影響で、地球から見た金星は極めて明るく、マイナス4.6等で輝く。
太陽に続く3番目の明るさである。




スーパーローテーション

金星大気の上層部には、強力な気流が流れている。
この気流は4日で金星を一周する。
これをスーパーローテーションという。



一方で地表付近の風速は秒速1.0メートル程度だ。




衛星ネイト

1686年、カッシーニは金星の衛星を発見したと発表した。
その後も、金星の衛星を確認したという報告が続き、1884年にネイトという仮称も与えられた。
同時に、金星の衛星は存在しないという主張も多く見られた。
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現在、金星の衛星の存在は否定されている。

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参考文献・サイト

Solar System Exploration:Venus
World Book at NASA:Venus
Lunar and Planetary Science
Welcome to the Planets: Venus
JPL Solar sustem:Venus
Venus Express

2008/11/16
2009/08/20



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