てんびん座を語る。
てんびん座は、夏の星座である。
黄道十二星座の一つで、おとめ座と さそり座の間にある。
てんびん座は、かつて さそり座の一部であった。
その名残として、てんびん座のα星には「南のツメ」、β星には「北のツメ」という意味がある。
現在の境界線で星座の面積を比較すると、てんびん座は538平方度、さそり座は497平方度である。
さそり座の一部だったにしては、てんびん座の方が約8%広い。
てんびん座は、トレミーの48星座の一つでもある。
トレミー48星座は、2世紀以来使われてきた。
しかし、18世紀に、トレミー48星座の中のアルゴ座がラカイユによって分割された。
てんびん座を含む残りの47星座は、すべて現在の88星座に引き継がれている。
てんびん座を除く黄道十二星座は、すべて動物や伝説上の人物である。
てんびん座は、黄道十二星座で唯一つ、生命体以外を表現した星座なのである。
(みずがめ座は水瓶ではなく、水瓶を持つ人物を表現している)
紀元前1200年ごろ、この星座の付近に秋分点があった。
そのため、太陽がここに来ると、昼と夜の長さが等しくなった。
ここから、天秤を連想してんびん座が作られたという説がある。
てんびん座の主な恒星
ズベン・エル・ゲヌビ[α Lib]
「南の爪」という意味がある。
β星よりも暗い。
この星は、肉眼で分離できる二重星である。
ズベン・エス・カマリ [β Lib]
「北の爪」という意味がある。
α星よりも明るい。
この星は現在、2.6等である。
紀元前のエラトステネスは、この星をアンタレスよりも明るいと記録している。
その350年後のトレミー(プトレマイオス)は、アンタレスと同等の明るさと記録した。
2000年以上の時間を、何らかの原因で、この星は現在の明るさまで減光したのかもしれない。
てんびん座の主な星雲・星団
てんびん座には、メシエ天体は含まれて居ない。
NGC5897
NGC5897は球状星団である。
NGC5792
NGC5792は銀河系外星雲である。
NGC5728
NGC5728は銀河系外星雲である。
てんびん座のその他の天体
てんびん座δ [δ Lib]
アルゴル型の食変光星である。
4.8等から5.9等の範囲で変光する。
この星は、バイエルによって「さそり座γ」と命名されていた。
19世紀になって、てんびん座δと改名した。
てんびん座GW [GW Lib]
2007年4月、24年ぶりに増光した。
グリーゼ581 [Gl 581]
グリーゼ581は赤色矮星である。
グリーゼ 581 cは、その周囲を公転する太陽系外惑星である。
地球型の惑星と考えられている。
参考文献・サイト
Constellations
Star Tales
BBC:Constellations
AAVSO:Outburst of GW Lib
2009/05/06