チチウス・ボーデの法則を語る。
太陽と惑星の距離は、単純な数列で表現できることが、1766年にチチウスによって示された。
その後、ボーデによって広まったことから、これをチチウス・ボーデの法則と呼ぶ。
この法則は、海王星を除いて非常に精度良く各軌道を表現している。
しかし、チチウス・ボーデの法則は力学的な計算によって導かれたものではない。
そのため、「法則」ではなく、むしろ「経験則」と見なす方がより適当である。
たとえば、ケプラーの第三法則は惑星の観測から発見されたものだ。
それだけだったら、「惑星の観測からこのようなことが言えます」に留まってしまう。
ところが、ケプラーの第三法則はニュートンの運動方程式から計算によって導くことができる。
つまり、ケプラーの第三法則は単なる「経験則」ではないのである。
ところが、チチウス・ボーデの法則は「惑星の観測からこのようなことが言えます」に留まっている。
力学や他の、諸法則から導くことは、(現在のことろ)出来ていない。
このことから、「チチウスボーデの法則は単なる偶然」と考える研究者も多い。
一方で、惑星の周囲を回る衛星の配列にもチチウスボーデの法則が適用できそうだと主張する人々もいる。
この法則が広まった当初、ケレス・天王星・海王星は未発見であった。
n=3(ケレス)の位置が空席だったことから、この法則はあまり重要視されなかった。
ところが、1781年にウイリアムハーシェルによって発見された天王星が、ずばりn=6だったことから、この法則の信憑性が増したのだった。
この後、n=3の位置を埋める天体の捜索が活発になり、1801年に小惑星(ケレス)が発見されたのだ。
その後の海王星は、チチウスボーデの法則から完全に逸脱しており、理論的な基盤を持たないだけに現在では、チチウスボーデの法則は重要視されていない。
最近では、太陽系外惑星系の発見が続いているが、観測精度が向上し、他の惑星系でもチチウスボーデの法則が再現するかどうかが(一部で)注目されている。
参考文献・サイト
2006/08/20