コンパス座を語る。
コンパス座は、南天の星座である。
日本からは、ほとんど見ることができない。
もっとも明るいアルファ星でも3等級でしかない。
コンパス座はラカイユが設定した。
1751年から52年にかけてラカイユは、喜望峰に滞在し南天の恒星や星雲・星団を観測した。
このときラカイユは14の星座を新設したのだ。
コンパス座は、その中の一つである。
コンパス座は製図用具のコンパスである。
コンパスを方位磁石と解釈して、らしんばん座と混同される場合がある。
コンパス座とらしんばん座は別の星座である。
コンパス座の主な恒星
コンパス座α [α Cir]
コンパス座で最も明るい恒星である。
太陽系から53光年の距離にあるF型星である。
コンパス座β [β Cir]
コンパス座で2番目に明るい恒星である。
太陽系から97光年の距離にあるA型星である。
コンパス座γ [γ Cir]
コンパス座で3番目に明るい恒星である。
太陽系から509光年の距離にあるB型星である。
コンパス座の星雲・星団
NGC5315
NGC5315は惑星状星雲である。
太陽系から約7000光年の距離にある。
NGC5823
NGC 5823は、おおかみ座との境界近くにある散開星団である。
ダンロップによって1826年に発見された。
コンパス座のその他の天体
コンパス座AK [AK Cir]
ミラ型の変光星である。
RCW86
RCW86は超新星残骸である。
西暦185年に中国で記録された超新星の残骸である。
この超新星は記録に残る最古の超新星爆発である。
RCW89
RCW89はコンパス座のパルサーPSR B1509-58を取り囲む超新星残骸である。
カニ星雲の10倍のサイズらしい。
SN 1996cr
コンパス座銀河に出現した超新星である。
発見は2001年であるが爆発そのものは、1995年2月28日から1996年3月15日の間に起こっている。
この超新星までの距離はM31までの距離の4倍である。
非常に近い超新星であるといえる。
コンパス座X-1
コンパス座X-1は、中性子性を含むX線連星である。
PSR B1509-58
1万7000光年先のパルサーである。
1700年前に爆発した残骸と考えられている。
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参考文献・サイト
Constellations
Star Tales
Chandra X-ray Observatory
SN 1996cr
A Young Pulsar Shows its Hand
2008/05/26
2014/09/15