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天文年鑑〈2011年版〉
天文年鑑編集委員会
4416210175



藤井旭の天文年鑑―スターウォッチング完全ガイド〈2011年版〉
藤井 旭
4416210183

超新星を語る。

トップページ銀河系の目次恒星の進化超新星

超新星とは

恒星が急激に増光し、その後1年程度で暗くなる現象を超新星という。
これにより、膨大なエネルギーが放出され、周囲に衝撃などの影響を及ぼす。



超新星は、恒星の進化のラストに起きる大爆発である。
決して新しく星が誕生したのではない。



新星の大規模なものが超新星であると認識している人が時々いる。
この認識は誤りだ。
新星と超新星では、発光のスケールが違うし、発生のメカニズムがまるで異なる。
超新星は、通常の新星の1万倍程度の明るさに達するのだ。



超新星は非常に明るく、ピーク時の絶対等級は-14〜-19等になる。
このため、他の銀河で発生した超新星も観測器材があれば確認することができる。
他の銀河に超新星が出現する頻度から考えて、一つの銀河では数10年に1度超新星が発生すると見積もられている。






超新星の種類

超新星には種類があり、水素の吸収線の有無によってI型とII型に分類される。
I型はさらに、ヘリウムやケイ素の吸収線の有無によりIa型、Ib型、Ic型に再分類される。

水素の吸収線ヘリウムの吸収線ケイ素の吸収線
I型Ia型なしなしあり
Ib型ありなし
Ic型なしなし
II型あり--





Ia型超新星

Ia型超新星のメカニズム

Ia型超新星は、白色矮星恒星の近接連星系で発生する。



恒星のガスが白色矮星に降り積もり、限界を超えると白色矮星が内部から爆発し超新星となる。




Ia型超新星と新星の違い

新星赤色巨星白色矮星の近接連星で発生する発光現象だ。
新星の場合は、白色矮星が爆発するのではなく、表面に降り積もったガスのみが爆発する。
その結果、白色矮星は無傷で残るので、再び表面にガスが降り積もれば、新星現象が繰り返される。




Ia型超新星と標準光源

Ia型超新星は標準光源の一つとして利用されている。
[..さらに詳しく見る..]





その他の超新星

超新星は、恒星の最期に重力崩壊を起こすことにより発生する。
恒星の末路は質量によって異なる。

質量末路
太陽の約8倍以下外層のガスを逸散し白色矮星になる
太陽の8〜10倍超新星爆発を起し中性子星になる
太陽の10倍以上超新星爆発を起しブラックホールになる

太陽の8倍以上の質量を持つ恒星は、最後に超新星爆発を起こすのだ。
超新星爆発に芯として残るのが、中性子星、あるいはブラックホールだ。





超新星残骸

超新星の爆発によって、星雲状の天体が出現する。
これを超新星残骸という。



超新星が爆発すると、星を作っていた大量を物質を宇宙に放出する。(下のアニメでは黄色の部分)



放出された物質は、光速の1%程度のスピードで宇宙空間に漂う星間物質と衝突する。
このときに生じる熱で星間物質が発光する。
これが超新星残骸だ。



超新星の爆発の勢いは凄まじい。
このため星間物質はかき集められながら球殻状(下のアニメでは赤色の部分)に広がっていく。
広がりながら、さらに衝突を繰り返しなおも輝き続けることになる。


超新星残骸の仕組み


超新星残骸が素材となって再び、恒星が誕生する。
[..さらに詳しく見る..]





銀河系内の超新星

銀河系で確認された超新星は、1604年に出現したケプラーの超新星(SN 1604)が最後である。
ということは、400年以上、超新星が出現していないことになる。
地球から観測できないだけで、暗黒星雲の裏側や銀河中心の反対側で出現している可能性もある。



SN 185

ケンタウルス座に出現した超新星である。
現存する最古の記録である。
RCW 86が残骸に相当する。



SN 393

さそり座に出現した超新星である。
RX J1713.7-3946が残骸に相当する。



SN 1006

おおかみ座に出現した超新星である。



SN 1054

おうし座に出現した超新星である。
かに星雲が残骸に相当する。



SN 1181

カシオペヤ座に出現した超新星である。
3C58が超新星残骸に相当する。



SN 1572

カシオペヤ座に出現した超新星である。
チコの新星と呼ばれている。



SN 1604

へびつかい座に出現した超新星である。
ケプラーの新星と呼ばれている。




G 111.7-2.1

1700年前後に爆発した超新星である。
この超新星を目撃した記録は見当たらない。
この超新星の残骸が電波源カシオペヤ座Aに相当する。




G1.9+0.3

1800年代に爆発した超新星である。
銀河系内の超新星では最も新しい。



200ほど前の超新星にもかかわらず、この超新星出現に関する観測の記録はない。
X線天文衛星チャンドラの観測によって発見された超新星残骸から、銀河系で最も新しい超新星と考えられている。





宇宙論と超新星

宇宙は単に膨張しているのではなく、膨張するスピードがどんどん速くなっている。
この様子をIa型超新星を観測することによって、宇宙膨張の実態を探ろうとする計画がある。
この計画をSNAP[SuperNova Acceleration Probe:超新星加速探査]という。

現在、構想段階であり2020年ごろ実現する。



この他にSCP[Supernova Cosmology Project:超新星宇宙論プロジェクト]がある。





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JAXA:超新星残骸
ESA:New evidence links stellar remains to oldest recorded supernova
Chandra:Discovery of Most Recent Supernova in Our Galaxy
SNAP

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2009/02/02
2009/07/22

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