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ホットジュピターを語る。

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ホットジュピターとは

ホットジュピターとは、太陽系外惑星の一種で、中心恒星から極めて至近距離を公転する巨大惑星である。


ホットジュピター
ホットジュピターHD 209458bの想像図
出展:APOD


中心恒星に近いことから、この惑星は高温にさらされている。

そのため、ホットジュピターと呼ばれるようになった。

ホットジュピターとは「熱い木星」という意味である。







そもそも太陽系外惑星とは

太陽は比較的ありふれた恒星である。
従って、太陽以外の恒星の多くも、恐らく惑星を従えているだろうと昔から考えられていた。
このような惑星が太陽系外惑星だ。



そして、それら太陽系外惑星の並び方も、太陽系と同じように外側に巨大惑星が位置するだろうと考えられてきた。



ホットジュピターは、中心恒星の極めて至近距離を公転する巨大惑星である。
太陽系外惑星としてのホットジュピターの発見は、予想を裏切る出来事であった。
当時、ホットジュピターは、非常な驚きを持って迎えられたのである。




ホットジュピターは、なぜ予想外なのか?

太陽系には8個の惑星が存在する。
内側の4個は岩石質の惑星で地球型惑星と呼ばれている。
これに対し、外側の4個はガスでできた巨大な惑星で巨大惑星と呼ばれている。



太陽系は、ガスや塵(チリ)が円盤状に集まった原始太陽系星雲から始まった。
約46億年前のことである。



太陽に近いエリアは、熱のためガスが蒸散してしまい岩石質の惑星が形成された。
ところが、遠い領域では太陽の熱が乏しいので、ガスがは蒸散しない。
このため、太陽系の外側には、ガス質の巨大惑星が誕生したのである。



これは、太陽系に限らず他の恒星系でも通用する理論と考えられていた。
この理論では、中心恒星の至近距離に大型のガス惑星が誕生するはずがない。
ホットジュピターは、従来の惑星形成理論を台無しにするくらいの発見だったのである。





ホットジュピターの特徴

太陽系以外の惑星を、直接観測することはできない。
あまりにも暗すぎるからだ。
そこで、ドップラー偏移法を用いて間接的に惑星を探すことになる。



惑星は中心恒星の周囲を公転するが、恒星も惑星から引力を受ける。
このため、惑星の公転につれて、中心の恒星はわずかながらフラフラと動く。
このフラフラとした動きを、ドップラー効果で捕捉する観測法がドップラー偏移法なのである。



ドップラー偏移法は引力の大きな惑星ほど発見しやすい。
つまり、中心恒星に近く、かつ大質量な惑星ほど見つかりやすいのだ。



この方法によって発見された太陽系外惑星の第1号は、ペガスス座51番星を公転するベレロフォン[Bellerophon]である。



ベレロフォンは、当初の予想を大きく裏切る惑星であった。
質量は木星の半分ほどの<であるにもかかわらず、中心の恒星(ペガスス座51番星)からの距離は0.05AUだったのである。
水星よりもさらに内側を巨大惑星が公転していることになる。
つまり、従来の惑星の形成理論がまるで通用しないのだ。



その後、他の恒星においても主星から至近距離にある巨大惑星が続々と発見された。
このような巨大惑星をホットジュピターと呼ぶ。
「熱い木星」という意味だ。



当初、発見される太陽系外惑星はホットジュピターが大多数であった。
これは、太陽系外惑星は、「元々ホットジュピターばかり」を意味しているのではない。
ドップラー偏移法は、原理上、ホットジュピターの発見に有利なだけなのだ。



観測精度が高まるにつれ、木星サイズよりも、やや質量の小さいホットジュピターも発見されるようになった。
この場合はホットジュピターではなく、特に「ホットネプチューン」と呼ぶ場合もある。
ネプチューンとは海王星のことである。



ドップラー偏移法によって、ホットジュピターの質量を知ることは可能だが、直径まではわからない。
そこで、トランジット法を利用してホットジュピターのサイズを測定するのである。



地球から見て、ホットジュピターが中心恒星の手前を横切ると、中心恒星の高度がわずかに減光する。
この光度変化を捉えることによって、ホットジュピターの直径を計算するのである。
減光を利用する観測方法がトランジット法である。



その結果、ホットジュピターはみな、質量に対して直径が大きいことが分かってきた。
つまり、木星よりも密度小さいのである。
ここは仮説の域を出ないが、恒星に近いために、大気の温度があがり膨張して惑星(ホットジュピター)のサイズが大きくなっていると考えられている。





ホットジュピターの代表例

HD 189733b

こぎつね座V452の周囲を公転するホットジュピターである。
トランジット法によって発見された。
赤外線観測により大気中に存在する水とメタンが確認された。



COROT-Exo-1b

ESAの宇宙望遠鏡COROT(コロー)によっていっかくじゅう座で発見されたホットジュピターである。



ベレロフォン[51 Peg b]

ペガスス座51の周囲を公転するホットジュピターである。
太陽系外惑星発見の第一号でもある。



Lupus-TR-3b

おおかみ座TR-3の周囲を公転するホットジュピターである。




その他の太陽系外惑星のタイプ

ホットジュピター以外にもいつくかのタイプが発見されている。
ホットジュピターも含めてまとめておこう。


ホットジュピター極めて内側を回る大型ガス惑星
スーパーアース地球の数倍サイズの岩石型惑星
エキセントリック・プラネット長円軌道の惑星
ホットネプチューンホットジュピターの一種で、小型のもの
スーパージュピター木星の15倍程度のサイズの惑星


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